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売却も譲渡も寄付も困難な土地の相続

いつもお世話になっております。
相続に関しての質問です。
両親は健在ですが高齢になっており、相続が発生した場合売却するのが困難な土地がいくつもあり、どのようにすればよいか両親から相談されています。
譲渡、寄付等も難しいようで、以下のようなことが可能なのか教えていただければと思います。
前提条件として、父親が先に亡くなる、相続人は母親と子供2人。その後、母親が亡くなる、相続人は子供2人、母親に兄弟あり。
父親の相続の際、遺言書を作成して指定しておくか、遺産分割協議により、父親の財産のうち一定の現預金と
不要な土地を母親が相続、それ以外については子供2人で相続。
母親の相続の際、子供2人は相続放棄。
このようにすれば、母親の兄弟に不要な土地が相続され、たぶん相続放棄されるので国庫に納付される。
よろしくお願いいたします。

  • リアルバリュー法律事務所
    梅村 正和

    最終の相続放棄人が相続財産の管理・処分をする必要がでてきます。

    相続放棄をした者が、管理下にあった相続財産の管理までも即座に放棄してしまうと、
    他の相続人や債権者にとって不都合があります(借金も相続されるので)。
    そのため、
    民法は相続放棄をした者の管理継続義務を規定しています(民法第940条1項)。
    相続放棄によって相続人が1人もいなくなる場合には、最後に放棄をした相続人がこの義務を
    負います。
    通常、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらい、この財産管理人が
    相続財産の処分等をすることになりますが、相続財産だけでは、この財産管理人の報酬などの諸費用が
    まかなえない場合には、予納金という形で裁判所にお金を納付しなければなりません。
    納付額は、相続財産の額や財産管理の困難さ等により数十万円から100万円くらいは覚悟しなければならない場合が多いです。

  • 司法書士行政書士 児玉事務所
    児玉 卓郎

    回答

    法律論的には問題はありません。ただ困難な土地でもなんかの利用にできないか考えてみたらいかがでしょうか。

  • ひだまり法律事務所
    芝 憲司

     その方法で目的を達することができるかと思います。
     が、2点ほど注意が必要です。まず、母親の相続の歳、子どもが相続放棄をすると母親の兄弟が相続人となります。不要な土地を持たずに処分したいとお考えであれば、そのご兄弟についても相続放棄をすることが必要です。また、母親に何らかの財産があった場合には、それをも含めて相続放棄することが必要となるのでお気を付け下さい。

  • 士道法律事務所
    飯島 充士

    可能は可能です

    確かに、その順番で亡くなり、期間内に放棄の手続を行えば土地を国に押し付けることは可能です。
    ただ、死亡の順番が変われば途端に破綻しますし、母親の兄弟にも事前に十分話を通しておかなければ後々揉めることにもなるでしょう。
    遺産となる預貯金等の額にもよりますが、可能であるなら非課税枠を活用する等して土地以外の財産を生前贈与で処分しておき、並行して土地の処分の途を探り、それでも土地が手元に残ってしまったら単純に父の相続を放棄する、という形を取る方がよろしいかと思います。

  • やまと法律会計事務所
    大和 弘幸

    家庭裁判所に相続放棄の意思表示をすることで可能かと思います。

     相続人が相続放棄をすると,初めから相続人とならなかったことになります。
     お母様が亡くなった時の相続人である子供二人が相続を放棄すれば,当初から相続人でなかったことになり,お母様のご兄弟が相続人となります。このご兄弟も相続を放棄すれば,相続人不存在となり,利害関係人の請求により相続財産管理人が家庭裁判所から選任され,特別縁故者がいない場合は,遺産は国庫に帰属することになります。
     相続放棄は,自己のために相続開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があるので,注意が必要です。
     また,相続放棄をした場合,お父様が亡くなった際にお母様が相続した現預金についても相続放棄をすることになるので,不要な土地だけ相続を放棄し,現預金のみ相続するということはできません。

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