母が独身時代に養子に出した子供との遺産分割について
養母が亡くなり(私は1歳の時に養女になりました) 原戸籍を集めていたら 養母が独身時代の昭和20年に子供を出産しており 養子にだしている子がいました。
そのことは親戚も知らず 現在その方がどこにいるのかも不明ですが その人と遺産分割協議をしなければならないのでしょうか?
また 平成19年に養父が亡くなっており 「お前は養女だから資格がない」と養父の遺産は養母一人で相続しました。
その時親子で争うのもいやだったので 仕方なく相続していません。
それに私が独身時代に稼いだお金も通帳ごと取り上げられ 養女だからと結婚の時も返してもらっていません。
そんな中でも その養子に行った人と半分ずつの遺産分割をしなければならないのでしょうか?
養父母の面倒を見てきて 葬式を出して これからお墓も守っていかなければなりません。
養父母の子供は養女の私一人です。
-
- リアルバリュー法律事務所
梅村 正和
養子に出しても実親子の関係は切れないのが原則
養子に出すと実親子の関係が切れる特別養子の制度は昭和20年にはなかったので
いわゆる普通養子であると思われます。
普通養子に出した場合、実親子の関係は切れないので、
養子に出した子も相続人の一人です。
したがって、法律上は、遺産分割を受ける権利があることになります。 - リアルバリュー法律事務所
-
- 司法書士行政書士 児玉事務所
児玉 卓郎
回答
養父母の子供は養子に出したとしても実施であることに変わりはないから相続権はあります。その方がどこにいルカ行方不明であれば、司法書士の立場としてはその相続人の調査は出来ます。しかし、依頼者の代理人としてその方と直接交渉することは出来ません。家裁への調停申請などは、不在者財産管理の申し立て唐は出来ます。その方と話が合わなかった場合は調停でそれらの主張をすればよいでしょう。
- 司法書士行政書士 児玉事務所
-
- 士道法律事務所
飯島 充士
その子が普通養子か特別養子かによります
その子が普通養子として養子に出されたなら、実方との親族関係が存続しますので、その子とあなたが義母の相続人となり、遺産分割協議(または調停等)が必要となります。
その子が特別養子として養子に出されたなら、実方との親族関係は終了していますので、あなただけが義母の相続人となり、遺産分割協議は不要となります。
普通養子だった場合、基本的には戸籍や住民票をたどる等して現在の行方を突き止めることとなります。
たどれなければ不在者財産管理人の選任を申し立てて、不在者財産管理人と協議を行うこととなります。
あなたと義父母との関係については、それが寄与分(民法904条の2)の問題となるのであれば考慮はされ得ます。 - 士道法律事務所
-
- 渡辺司法書士事務所
渡辺 和彦
遺産分割協議が不可欠です。実子の方の捜索は司法書士等に任せ、住所がわかったらその方と協議をしましょう。協議できないなら家庭裁判所で調停をするほかありません。
実子の方がおられる以上、その方との遺産分割協議をしないと、預金の解約等もままならないでしょう。
状況から察するに養子に出された実子とその父母は事実上断絶状態にあると考えられますので、事情を説明すれば相続を放棄してもらえる可能性もあります。
仮に相続権を主張された場合でも家庭裁判所での調停により解決が図られることがあります。
なお、相談者が養父母と養子縁組をされておられるのであれば、相続人としての資格は実子となんら変わりません。 - 渡辺司法書士事務所