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甥に財産を相続させるには

私には当初より配偶者・子はおらず、父母・祖父母も全員死亡しています。
兄弟は、兄と妹がいて全員が生存していますが、いずれも別居しており、甥(兄の子)と同居しています。
もし私が死亡した場合は、兄と妹が相続人となると思うのですが、甥にはこれまで生活の面倒を見てもらっていたため、土地を含む財産は甥に相続させたいと考えております。
その場合、遺言書を作成しておくことで甥に相続させることが可能のようですが、その他にも甥を(普通)養子縁組して養子とすることで、相続人の第一順位が甥(養子)となり、結果的に財産をすべて甥に相続できると聞いたことがあります。
手続き面や費用面、税金面(相続税等)などで、遺言書による方法と養子縁組による方法でどちらが有利でしょうか?
御教示願います。

  • 司法書士法人 すえなが事務所
    末永 博

    養子のほうがいいと思います。

    手続き的なことを言うと遺言書では自筆証書にしても公正証書にしても公証人あるいは裁判所に費用が掛かります。また、特に自筆の場合ですが遺言書が無効になる可能性もあります。養子縁組であれば役所に届けるだけで費用が掛かりません。養子縁組ではあとで無効となる可能性も非常に少ないです。まずないといってよいでしょう。税金面でも相続になるか遺贈になるかという差があるので、養子のほうが若干いいと思います。(税金面は税理士さんにご相談ください。)
    逆にデメリットは、あとで遺産を残したくないこととなったとき、遺言書の場合いつでも撤回変更できますが、縁組の破棄は一方的にすることはできません。

  • 渡辺司法書士事務所
    渡辺 和彦

    甥との信頼関係に問題がなければ、養子縁組が費用面では有利でしょう。状況に応じて柔軟に対応したければ、費用はかかるものの、公正証書遺言が有利でしょう。

    結論は回答要旨のとおりですが、補足説明を。
     まず、現在の法定相続人は兄と妹のみのようですので、これらの者にはいわゆる「遺留分」(遺言の内容にかかわらず法定相続分の半分を受け取る権利)がありません。したがって、甥に全財産を譲る旨の遺言を残しても、兄妹から遺留分を求めるトラブルには至らないと言えます。
     ただし、「不備の無い遺言」という意味では公正証書で遺すべきですので、この作成費用として、遺産の多寡にもよりますが、1回の作成にあたり概ね10万円程度要するでしょう。
     一方、養子縁組は市区町村役場への書類提出で足りますので、当事者に異議がなければ支出は殆ど無いでしょう。縁組自体は甥が相談者より年長者でなければ可能です。但し、一度有効に縁組が成立した場合、その後、信頼関係が悪化したとしても容易には離縁することはできませんのでその点にご注意ください。

  • 士道法律事務所
    飯島 充士

    養子縁組の方が確実です

    一番確実なのは養子縁組することです。
    そうすれば遺言書などなくとも甥が全て相続しますので。

    遺言書の場合、全財産を甥に「遺贈」する旨の遺言を残していたとしても、兄、妹が遺留分を主張すれば各1/4の遺留分の限度で甥への遺贈が削られることとなります。

    手続は(甥が未成年でなければ)いずれも特に面倒ではありません。
    費用は例えば遺言でどういう手続を取るか、遺言を遺してあなたの死後にどう揉めるかにもよりますが、基本的に差はさほどありません。
    税金は遺産額にもよりますが、非課税範囲なら当然差はありません。

  • 松村司法書士事務所
    松村 正紀

    税金・費用いずれについても、養子縁組が有利です。

    税金については、遺贈による甥は相続人に比して相続税が2割増額されます。(基礎控除6000万円以内は差違なし。)
    自筆証書遺言でしたら、遺言の費用はかかりませんが、効力に問題が生じたり、検認手続を要する(実費数千円)などがありますので、公正証書遺言をお勧めします。公正証書遺言費用は、遺産額にもよりますが、5~20万円と、お考えください。
    養子縁組は届出だけで足りますので、費用はかかりません。

  • 司法書士行政書士 児玉事務所
    児玉 卓郎

    回答

    兄弟が健在である限り甥は相続人にはなれません。ただ甥に全財産をあげたい場合は公正証書等で甥に全財産を遺贈する旨の遺言書を作っておくことになります。この場合は財産を受け取る甥の方は遺贈扱いで贈与と同じく相続の場合より税金がかかります。それを避けたければ養子縁組をすれば第一相続人としてすべ甥に財産が行くことになります。

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